ギャッベとはイラン南部で遊牧生活を送っている遊牧民族カシュガイ族の女性が800年前から織り続けている絨毯のことです。
山岳地帯という自然で生まれたギャッベは羊毛に草木で作られた自然染料を用いて作られ、染めから仕上げまでが手作業で行われています。
遊牧民の移動していくテントに敷物として利用するものなので、冷たい地面から寒さを防ぐために丈夫で分厚くできており、お手入れのために水洗いもできるようになっています。
現地のカシュガイ族の場合は川で手洗いしますが、日本の家庭ではやはり手での水洗いは大変ですので、シャンプーを直接汚れの部分にかけて水拭き等をお薦めします。
その耐久性の高さは羊毛の特徴で油分による汚れを弾く性質にあり、子供が水や食べ物を落として汚しても、ゴシゴシ拭くだけで綺麗になるギャッベは、今や機械織りばかりの絨毯が多い中で手織りという特徴を存分に活かした絨毯の風合いを楽しみつつ、毎日使い続けてほしい絨毯です。
このギャッベの性質は家が狭い環境の現代の日本家庭に適した絨毯です。
それは手織りで不揃いにサイズがあるため、小さいものも用意があるということです。
欧米風で人気の強いペルシャ絨毯では日本の一般家庭に置くことすら難しいと思います。
そういった点から庶民的な絨毯ということが言えます。
お子さんのいるファミリー層には強くおすすめができます。
それも、ギャッベは天然素材の羊毛100%で染料は全て天然のものからできているため、化学繊維や化学染料や有機化合物といったアレルギーの原因となる素材は一切使われていません。
小さなお子さんを気にするご家庭には最適の絨毯だと思います。
さらにこの素朴な色合いは自然の暖かみを感じ、近代の喧騒とした雰囲気をなごませてくれる空気すら感じます。
それは遊牧民の織り子たちが生活の中で感じるイメージや自然を描いていて、青のグラデーションは川の水の美しさを表現し、赤は夕日の深みを表現していたりします。
彼女らは生命の樹と呼ばれる樹、羊やヤギといった動物の文様を描くことで、自然から人に与えられる恵みを表現した芸術品を生み出し、現代人にとって代えがたい一品になると思います。
その自然染料と羊毛という素材ゆえに踏めば踏むほど光沢が出て、色合いがさらに深まっていきます。
使えば使うほど味が出てさらに違う一面を見せてくれるギャッベは、他の生活用品にはない存在として家庭を彩り豊かにしてくれるはずです。
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