世界最高級品と名高い、床に敷く芸術品と言われるペルシャ絨毯は世界中に愛される高級家具です。
特徴としては一品一品が手作りで製作されることです。
職人はデザイナーによる製作図に従って縦の糸と横の糸の交わる点に、糸を結んでははさみで切っていく製作から進めていきます。
この一枚の絨毯を製作するのには、熟練した職人であってもどれだけ早くても1年半以上はかかるといわれています。
中には16年以上制作が経過している絨毯もあり、その完成には20年以上を必要だと言われているものもあるほどです。
この職人の高い技術を要するため、ペルシャ絨毯の生産数は極めて少なく、希少価値の高いものとなります。
大きな工房であっても職人の数は2500人ほどで、年で精算できるペルシャ絨毯の数は1000あるかないかです。
しかしその手作りの手間が一つ一つにデザインの違いを作り出し、機械式の絨毯では生み出せない味わいを表現します。
サイズは基本的に巨大で、日本のような狭い家で使用するサイズではなく、小型サイズを入手するにはさらに困難となっています。
ペルシャ絨毯の特徴は動植物や鉱物などの天然染料を使うのですが、これが最近は入手困難になっておりさらに値段が高まっています。
しかしその特徴が踏めば踏むほど時間がたてばたつほど色合いが美しくなる性質を作ります。
100年経っても使えるほどの耐久度の高さが美しい芸術品としての価値だけではなく生活用品としても優秀なのです。
その品質は他の国の絨毯では絶対に出せないもので、上品で透明感のある艶があり、滑らかさがあって極上の手触りです。
肉厚でぎっしり詰まっているような重厚さと、ふかふかな感触が両立していて他の絨毯との違いを表しています。
ペルシャ絨毯のデザイン、模様は各産地によって代表的な模様があり、例えばメダリオンと呼ばれる文様は伝統的でポピュラーな文様です。
そのデザイン性の違いからそれぞれの産地の特色を感じ取ることができます。
各産地のデザインを組み合わせることでさらに無限のデザインを創りだすことができ、完璧に同じものは存在しないと言われるほど複雑、緻密なデザインになっています。
これほどまでにデザイン、耐久性、品質の良さにこだわりの強い絨毯が生まれたのは、生産者であるイラン人が自身で利用するためです。
イラン人の生活必需品とされ、イラン人が引越しをすると一番初めに購入するのがペルシャ絨毯とされています。
それほどまでに欠かせない存在としての家具は他の物ではなかなか見られないと思います。